OCI Foundations Associate(1Z0-1085-20)を取得するためのに何時間必要か?
前提の知識などに個人差があるため、一概に言えないのですが、
Oracle Cloud Infrastructure Foundations 2020 Associate[1Z0-1085-20](以降:OCI Foundations Associate)を取得するために勉強した時間は、15時間ぐらいだったと思います。
3時間の勉強を5日ぐらい続けた感じですね。
IT系の資格としては、かなり学習コストが低いと言えます。
ちょっと少なすぎるんじゃないかって思う人もいると思いますが、
これは実施に試験を受けた人からフィードバックをもらって、
覚えるところを必要最低限に縛った結果です。
かつ、基本的なITの知識はある前提です。
ITパスポートを取得できるぐらいの知識は必要だと思います。
さらに言えば、15時間勉強した直後に受験するというのも条件ですね。
なぜなら、受験してから日数が経つと普通に忘れます。
勉強した直後だからこそ、覚えていられたということです。
これらの条件が揃うと15時間ぐらいで合格できます。
まとめると次のようになると思います。
OCI Foundations Associateは次の要件を備えていれば、15時間の勉強で取得できる
- ITの基礎知識があること(ITパスポートを取得できるぐらい)
- 実際に受験した人からフィードバックをもらうこと
- 勉強した直後に受験する
「ITの基礎知識があること」の条件以外は、このページでGetできる条件ですので、
今の時点でIT業界で仕事をしている人であれば、15時間で取得可能です。
現実的な路線としては、保険も含めて勉強期間を2週間~3週間としておけば良いでしょう。
逆にITの基礎知識がない人ですが、効率よくやれば100時間程度で取得できると思います。
ですので、ネガティブになる必要はありません。
勉強期間を2カ月ぐらいに設定すれば良いでしょう。
OCI Foundations Associate取得のために勉強した内容
OCI Foundations Associate取得のために最初にやったことは、
受験した人からフィードバックをもらうことです。
そして、出題された内容や受験者がまとめた資料を元に、勉強する内容を決まました。
その結果、以下のことを覚えました。
- サービスの内容をざっと理解する
- 使い始める手順
- CAPEXとOPEX
- ユーザーとオラクルの管理・責任範囲
- 高可用性設計
- ゲートウェイ
- コンピュートインスタンスのスケーリング
- データベースサービスの違い
- Oracle Functions
- Resource Manager
- IAMとコンパートメント
- セキュリティ(Key Management、Data Safe)
- Service Request
- コスト分析と予算
「多いなぁ」と感じたかもしれませんが、本にしたとしたら、それぞれ1ページ程度の内容です。
30~40ページ程度の勉強だと思えばよいでしょう。
必要最低限を覚えるための勉強方法
それでは私が実際に勉強した内容を紹介します。
詳細は別の機会に譲るとして、今回は概要と勉強方法を紹介します。
サービスの内容をざっと理解する
サービス内容を理解するには、以下のページのスライドをざっと見ましょう。
7時間程度の時間を使って勉強しましょう。
Oracle Cloud Infrastructure 概要
このスライドをざっと見る。
営業的な資料も多いので、ざっと見て雰囲気をつかむ。
よく分からなくても、あとで分かってくるのでそのまま目を通して進んでください。
力を入れて読むのは以下の項目です。
最終的には、他のページは読まず、このページだけ読めばよいです。
- Oracle Enterprise SLA(Service Level Agreement)(1ページ)
- Oracle Cloud Infrastructure アーキテクチャ全体像(1ページ)
- データセンター・ファシリティ層(1ページ)
- 物理ネットワーク層(1ページ)
- 仮想ネットワーク層(1ページ)
- オフ・ボックス・ネットワーク仮想化(1ページ)
全部で7ページです。
45分で全部読むイメージです。
最低でも3回は読みましょう。
2回目以降はペースが上がると思うので、以下の計算で見積もります。
50分+40分+40分=130分です。
Oracle Cloud Infrastructure サービス基本情報
このスライドは以下のページだけ読みましょう。
- リージョンと可用性ドメイン(Availability Domains)(1ページ)
- フォルトド・メイン(1ページ)
- リソースの有効範囲(1ページ)※2ページ目は読まない。
- リソース識別子(OCID)(1ページ)※2ページ目は読まない
- サービス制限(Service Limit)(2ページ)
- サービス制限引き上げのリクエスト(1ページ)
- コンパートメントによるリソース管理の分離(1ページ)
全部で8ページです。
これも3回繰り返して、130分とします。
Oracle Cloud Infrastructure サービスラインナップ
このスライドは以下のページだけ読みましょう。
- コンピュート:インスタンスの選択(1ページ)
- OCIストレージ・サービスのラインナップ(1ページ)
- ストレージ:ローカルNVMe(1ページ)
- ストレージ:ブロック・ボリューム(1ページ)
- ストレージ:ファイルストレージ(1ページ)
- ストレージ:オブジェクトストレージ(1ページ)
- データ転送 – データ転送ディスク(1ページ)
- ネットワーク:仮想クラウドネットワーク(VCN)(1ページ)
- ネットワーク:ロード・バランシング(1ページ)
- Oracle Cloud Infrastructureへのネットワーク接続(1ページ)
- ネットワーク:IPSec VPN(1ページ)
- ネットワーク:FastConnect(1ページ)
- Oracle Functions(ファンクション)(1ページ)
- Resource Manager(リソースマネージャ)(1ページ)
- Oracle Cloud Infrastructure – Identity and Acces Management(1ページ)
全部で15ページです。
これはちょっと重いです。
60分で全部読みましょう。
2回目以降はペースが上がるので以下の計算です。
70分+50分+50分=170分です。
使い始める手順
使い始める必要な手順を覚える必要があります。
しかし、ここで覚えることは大したことないです。
以下の3つです。
- 最初にホームリージョンを決める必要がある
- ホームリージョン以外のリージョンも使用可能
- ホームリージョン以外のリージョンを使う場合は、サブスクライブする必要がある。
これは勉強時間3分ですね。
7分×3回ぐらいやっておいてください。
計21分です。
CAPEXとOPEX
ここではCAPEXの意味と、OPEXの意味を覚えます。
そして、クラウドがCAPEXとOPEXに与える影響も理解します。
- CAPEXとは、企業が資産を購入・維持・修正などをするために消費するお金です
(例:建物や機器等) - OPEXとは、製品やビジネスのためのランニングコストです。
- クラウドを利用することで、CAPEXをOPEXにトレードできる。
勉強時間は7分×3回、計21分で。
ユーザーとオラクルの管理・責任範囲
クラウドを使う上での、クラウド事業者(オラクル)とユーザの管理・責任範囲を理解します。
- IaaSは、OS以上をユーザが管理し、インフラはクラウド事業者(オラクル)が管理する。
- PaaSは、データ以上はユーザが管理し、ミドルウェア以下をクラウド事業者(オラクル)が管理する。
- SaaSは、アプリケーションも含めてすべてをクラウド事業者(オラクル)が管理する。
IaaSとPaaSのデータ管理はユーザの責任であることをしっかり覚えましょう。
勉強時間は10分×3回、計30分で。
高可用性設計
ここもほとんど勉強済みと言ってよいでしょう。
一応、次の高可用性モデルを確認しましょう。
- フォルトドメイン間
- 可用性ドメイン間
- リージョンペア
上記では、リージョンペアが最も可用性が高く、大規模災害にも対応可能である。
勉強時間は5分×3回、計15分で。
ゲートウェイ
OCIのゲートウェイの種類を覚えます。
とりあえず、次に4つを覚えます。
- インターネットゲートウェイは、パブリックIPでインターネットを接続する
- 動的ルーティングゲートウェイは、オンプレミスや他のリージョンと接続する。
- サービスゲートウェイは、OCIのサービスと接続する。
- NATゲートウェイは、プライベートIPでインターネットに接続する。
勉強時間は10分×3回、計30分で。
コンピュートのスケールアップとスケールアウト
コンピュートのスケールアップとスケールアウトの方法を覚えましょう。
- コンピュートのスケールアップはシェイプを変更する。
- インスタンスプールを作成し、自動スケーリングによるスケールアウトが可能。
勉強時間は5分×3回、計15分で。
データベースサービスの違い
データベースサービス毎の違いは、スケーリングの違いを理解するのが良いです。
以下は〇が付いているものがスケール変更可能です。
△はスケール変更は不可ですが、シェイプの変更ができるので、
結果的にスケールします。
DBCS ON VM | DBCS ON BM | ExaCS | ADB-S | ADB-D | |
CPU | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
メモリ | △ | × | × | 〇 | 〇 |
ストレージ | 〇 | × | × | 〇 | 〇 |
勉強時間は15分×3回、計45分で。
Oracle Functions
Oracle Functionsは、専門外だったので内容は深く追求しませんでした。
以下の理解程度で試験に挑みました。
- Oracle Functionsはコードだけを実行するもの
- サーバレスな実行環境
勉強時間は5分×2回、計10分で。
Resource Manager
Resource Managerも専門外だったので、次のような理解で試験に挑みました。
- Resource ManagerはOCIの環境管理機能である
- 環境構築をコード化する
- サーバレスな実行環境
勉強時間は5分×2回、計10分で。
IAMとコンパートメント
IAMはOCIの認証・認可の仕組みです。
以下の用語を覚えましょう。
- リソースとは、OCIで使用するオブジェクトの総称
- プリンシパルとは、OCIリソースとやり取りする実態(IAMユーザ等)
- IAMユーザとは、OCIリソースを管理・使用する人もしくはシステム
- グループとは、ユーザの集合
- ポリシーとは、誰に、どのリソースに、どのような操作を許可するかの定義
- コンパートメントとは、リソースの集合
- テナンシーとは、全てのリソースが含まれるrootコンパートメント
- リソースは、必ずどれか1つのコンパートメントに配置する
- コンパートメントは、リージョン、AD、FDとは異なる概念である
- コンパートメントの階層化が可能である
- コンパートメント単位で、使用料・課金の確認、予算の設定等が可能である。
少し覚える量が多いですね。
勉強時間は、25分×3回=75分としましょう。
セキュリティ(Key Management、Data Safe)
上記のIAMもセキュリティと言えるかもしれませんが、ここでは以下の3つを覚えましょう。
- Key Managementは、ストレージ暗号化キーの管理機能である
- Data Safeは、アセスメント、マスキング、監査が可能である。
- OCIのストレージとストレージとの通信は暗号化されている。
勉強時間は、5分×3回=15分としましょう。
Service Request
Service Request(SR)に関しては、SRでできることを確認しておきましょう。
- テクニカルイシューの解決依頼
- テナンシー管理者のパスワードのリセット、アンロック
- テナンシー管理者の追加・変更
- サービスリミットの引き上げ
※これらは有償アカウントのみ行えます。
勉強時間は、7分×3回=21分としましょう。
コスト分析と予算
コスト分析と予算の機能は、以下のことを覚えましょう。
- コスト分析は、日付・コンパートメント・タグでの絞り込みが可能
- 予算の設定は、テナンシー・コンパートメント・タグ単位での設定が可能
- 予算の超過した場合、メール通知が可能
勉強時間は、5分×3回=15分としましょう。
まとめ
私が勉強した内容は今まで記載した内容です。
このぐらいの勉強で、実際に合格できるのです。
勉強時間を整理すると以下のようになります。
項目 | 時間(分) |
---|---|
サービスの内容をざっと理解する | 430 |
使い始める手順 | 21 |
CAPEXとOPEX | 21 |
ユーザーとオラクルの管理・責任範囲 | 30 |
高可用性設計 | 15 |
ゲートウェイ | 30 |
コンピュートインスタンスのスケーリング | 15 |
データベースサービスの違い | 45 |
Oracle Functions | 10 |
Resource Manager | 10 |
IAMとコンパートメント | 75 |
セキュリティ(Key Management、Data Safe) | 15 |
Service Request | 21 |
コスト分析と予算 | 15 |
合計 | 753 |
合計は753分なので、12.55時間ですね。
まあ、実際は休みなく勉強なんてできないので、丁度15時間ぐらいなのではないでしょうか。
このプランでは3回繰り返して、すぐに試験を受ける設定ですが、
勉強は繰り返せば繰り返すほど、記憶に定着します。
時間に余裕があれば、何度も繰り返しましょう。
試験直前まで勉強し続けるのが合格の秘訣です。
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